ケツァルコアトル(風の神) |
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ケツァルコアトルは古代アステカ族の伝説の神である。 翼を持つ蛇の姿であらわされる。 風と太陽、そして生命を司る金星の神でもあった。 平和を愛し、民に農耕文化をもたらしたが 弟の軍神テスカポリトカとの戦いに敗れ、 地上を去った。 伝承にはケツァルコアトル再臨の日が記されていたという。 しかし、その日にアステカの民のもとを訪れたのは、 皮肉にもスペインの征服者たちであった。 もしかすると彼らは、その物語のなかに 自分たちの滅びゆく日を数えていたのかもしれない。 自らの導いた民のゆくえを看取るように、 翡翠色の翼持つ蛇神はアンデスの山を越えて舞う。 ←戻る |
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