RICOH GR1s GR LENS 28mm/2.8 RICOH GR1s
コンパクトカメラの最終形

現時点で一番新しいカメラであり、
もっともお気に入りのカメラでもある。

R1sの愛用者であった私は、
「これで絞り優先AEだったら言うことないのに」と
ずっと思っていた。
そんな欲求に応えるかのように、
リコーはGR1を発売したのである。

カメラグランプリ特別賞を受賞したR1に意を強くしたリコーは、
「完璧なるプロ用コンパクトカメラ」と自信を持って
GR1をリリースした。
サイズその他の基本設計はR1(R1s)を踏襲し、
写りの良さと操作性にとことんまで拘った。

ここで特筆すべきことは、
GR1の開発にあたり、リコーはプロカメラマン達の
「現場の声」に真剣に耳を傾けたという点である。
従って、GR1はあらゆる点で使えるカメラに仕上がった。

AFによるタイムラグでシャッターチャンスを逃すという声に対して、
他の高級コンパクトのように
目測によるマニュアルフォーカスダイヤルを設ける、
という安易な手段に走らず
スナップモードだけを搭載したところなんかは
その好例である。
これは2〜3mにピントを固定してしまうだけのモードだが、
シャッターチャンス命のスナップとは
どういうものか、ということをわきまえていないと
思い付かない必要最小限の機能なのだ。

うっかり動かしてしまいがちなパノラマ切り替えはないし、
ストロボ発光モード切り替えスイッチも実に機能的だ。
+−2段まで調節可能な露出補正も使いやすいし、
丹念に設計され贅沢に作られたレンズの写りは隅々までシャープ。
歪曲収差もなければ周辺光量落ちもない。
外装は指がかりがよくて軽く、
しかも剛性抜群のマグネシウム合金。
ボディサイズやAF性能はR1ゆずりの出来の良さだし、
分割測光が不安なユーザーの為に、
中央重点測光まで用意されている始末。
まったく文句のつけようがない。

たった一つだけ不満だったのは、
某所で紹介されたプロトタイプに付いていたレンズフードが
発売時には付いていなかったことで。
有害光をシャットアウトするフードというのは
本当に大事なものなので、
真面目に作られたレンズには、
必ず真面目なレンズフードが付いている。

そこだけが唯一引っかかって、私はGR1を買わなかった。
R1sをがすがす使っていたせいもある。

ところがどうだろう。
98年になって、リコーはGR1にレンズフードを標準装備し、
GR1sとしてリニューアルしてしまったのである。
ここまでやられたら、もう買うしかない。

そんな訳で、現在私の手元にはGR1sがある。

どこかの雑誌のレビューで、
デザインと外装に高級感がないと評されていたが
当り前である。
これは見せびらかす為のオモチャではなく、
真剣に写真を撮るための完璧なツールなのだ。

欲深なファンとしてさらなる欲求を言うならば、
これの45か50mmレンズ付きのモデルと
外付けストロボ用シンクロ接点が欲しいかなあ。

どうでしょう、リコー様?
RICOH GR1s GR LENS 28mm/2.8